岩村 雅人 教授
新宿キャンパス
建物の「形状情報」と「性能情報」を有した建物のモデルを、コンピュータ上に構築するのがBIMです。コンピュータ上のBIMモデルと、現実の建物は「双子」のような関係です。このBIMを使って、建物の企画から始まり、設計、施工、維持管理まで、建物のライフサイクル全般に活用します。建築の様々な領域を対象にし、従来の仕組みの中にBIMを取り入れることにより、どういったことが可能になるのかを考えます。本研究室では、「建築構法」という、建物を〈作る〉上での標準的な分類体系と、「ファシリティマネジメント」という建物を〈使う〉上での「標準」も研究します。「標準」とBIMを使った「新しい仕組み」の研究、この二つの間を行き来します。
主な研究テーマ
- BIM
- 建築構法
- ファシリティマネジメント
- Key Words
-
- BIM
- 3D
- 分類体系
- 構法
- プログラミング
- FM
- 最適化
- LCC
環境、組織、安全、経済など新しい視点から建築を研究しよう
遠藤 和義 教授
新宿キャンパス
建築は極めて社会的な存在です。現代の高度で複雑な建築は、つくったり使用するプロセスで、人、モノ、資金、情報など、膨大な資源が必要であり、就業人口の約1割が関わり、GNP の約15%が投入されています。また、環境への配慮や、安全性、生産性、経済性など、わたしたちの生活と関係が深く、広い知見が求められています。こうした要求に応えるため、建築に関わる領域は拡張を迫られているところ。わたしたちが取り組んでいる「プロジェクトマネジメント」や「建築生産システム」も、このような課題を解決する研究領域です。
主な研究テーマ
- 建築工事のマネジメントの体系化
- 経済行為、財としての建築の理解
- 経済性や環境配慮型施工法の開発・評価
- 建設産業論・建設業経営
-
研究室作成ホームページ
- http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwd1018/
- Key Words
-
- 建築経済
- マネジメント
- ものづくり
建物を壊して理解する安全な建物づくり
小野里 憲一 教授
新宿キャンパス
動物に体を支える骨があるように、建物にも構造を支えるための骨組みがあります。また、動物が進化するように、建物も構造や骨組みの技術が進歩することで進化しています。建物の構造や骨組みは、今後もさまざまな形式が生まれ、進歩することでしょう。でも、その安全性が全て検証されているわけではありません。それは、いまだに地震被害が起こることからもわかるのではないでしょうか。ここでは、建物の構造や骨組みを破壊する実験やコンピュータを利用した数値解析などを通じて建物の安全性を検証し、安全な建物をつくるための研究に取り組んでいます。
主な研究テーマ
- 建築物の安全性の検証
- 新しい構造形式の開発
- 構造部材の耐震 性能の評価
-
研究室作成ホームページ
- http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwd1026/
- Key Words
-
- 建築
- 構造
- 地震
地震に強い木造建築物の実現をめざして
河合 直人 教授
新宿キャンパス
我が国には木造建築の長い歴史があり、また、耐震性についての研究もずいぶん行われてきました。しかし、地震被害は残念ながらなくなっていません。研究的にもまだまだ解明すべきことがたくさんあります。伝統技術を科学的に解明することも重要なテーマになります。一方、新しい技術を駆使して4階建てなどの中層木造や学校などの大規模木造をどう設計するかというテーマもあります。本研究室では、構造的に安全な木造建築を実現するための手段を実験や解析によって探り、その成果を社会に発信していくことを考えています。
主な研究テーマ
- 木造住宅の耐震設計法
- 伝統的木造建築物の地震時挙動
- 大規模木造建築物の構造設計法
- Key Words
-
- 木造建築物
- 耐震性能
- 伝統木造
- 大規模木造
建築からノーマライゼーションとヘルスケアを考える
江 文菁 助教
八王子キャンパス
乳幼児から高齢者まで障がいのある・なしにかかわらず、誰でも利用できる富山型デイサービス(現、共生型サービスの前身)の研究をしています。一般の利用者像が単一となる福祉施設と比べ、利用者が多様であるゆえ、利用者同士の交流様態は多岐にわたり、その他者との交流を求める人もいる一方で、中には在宅ケアの延長として自宅とは異なる環境に身を置かざるを得ない人もいます。人口減少・高齢化が進む中、住み慣れた地域での継続居住(エイジング・イン・プレイス)がうたわれていますが、どんなソーシャルネットワーク・サービスが継続居住をサポートできるのでしょうか。建築計画の視点から人々の生活をより豊かで良好なものにつなげることを考える研究です。
主な研究テーマ
- 富山型デイサービスに関する研究
- 小規模福祉拠点の成長と変化に関する研究
- 高齢者・障がい者の居住環境に関する研究
- 医療福祉環境に関する研究
- Key Words
-
- 富山型デイサービス
- 共生ケア
- 高齢者・障がい者児
建築や社会への問題意識を形にする
境野 健太郎 准教授
新宿キャンパス
ヒトがあるところには建築があります。建築は直接ヒトと関わるものとして、ヒトの生活や活動と切っても切れないかたちで存在しています。そして、良質な空間や環境が心地よいように、建築の良し悪しはヒトの活動の良し悪しにもつながります。ヒトが生きる場所を、より豊かで良好な空間や環境としていくための建築計画論について、フィールドワークに基づく実践研究と理論研究を行っています。社会の中から問いを立て、課題を見つけ、客観的・論理的に解決する姿勢を大切に、調査研究に取り組んでいます。
主な研究テーマ
- 地域における持続可能な生活環境の構築に関する研究
- 特別支援学校における学び空間の環境整備に関する研究
- ハンセン病療養所の施設構成と居住環境に関する研究
- 日常生活圏と集落ネットワーク構造に関する研究 など
- Key Words
-
- 生活環境
- 保健・医療・福祉の連携
- 持続可能
- 環境整備
社会に役立つコンクリート技術の確立
鈴木 澄江 教授
八王子キャンパス
建築材料には様々なものがあります。まずは,建築材料の種類にはどのようなものがあるのか,その品質や性能がどのようなものなのか,興味をもって観察することが大切です。
特に,建築物の構造体に使用されるコンクリートは,シンプルな材料構成ですが様々なものを造ることができる画期的な材料です。世界には様々なコンクリート構造物があり,コンクリートの知識や技術は世界中で通用します。建築物を造る現場で使用される製品がどのように製造され,かつ,安定的に供給されるためにはどのような品質管理や検査をすればよいのかを現場技術者の目線に立って研究し,社会に役立つ製品の開発・試験技術の提案に取り組んでいます。
主な研究テーマ
- 建築材料の品質・評価に関する研究
- 副産物・リサイクル材料を活用したコンクリートの品質に関する研究
- コンクリートの品質管理・試験方法の開発に関する研究
- コンクリートの調合設計・施工性に関する研究
- Key Words
-
- コンクリート
- リサイクル
- 調合設計
- 品質評価
- 長期耐久性
環境に優しい完全リサイクル型のコンクリートってナンダ?
田村 雅紀 教授
新宿キャンパス
人に生涯があるように、建築物にも設計~製造~施工~使用~解体~廃棄という流れの生涯があります。この各ライフステージと、さまざまな形で深く関係しているのが、建築材料です。ここでは、ライフステージごとの建築材料のあり方を、特に地球環境と社会環境への影響を意識しながら研究。解体後も廃棄せずに再利用できる「完全リサイクルコンクリート」や、長く愛着を持って使用される性能を持った「ロングライフ建築材料」など、社会に役立つ新しい建築材料の研究・開発に対して積極的に取り組み、具体的に提案していきます。
主な研究テーマ
- 完全リサイクルコンクリート
- ロングライフ建築材料
- ライフサイクル環境影響評価
- カラーコーディネート仕上材料
-
研究室作成ホームページ
- http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~dt40009/tamura/
- Key Words
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- 建築材料
- 環境材料
- ものづくり
熱とエネルギーを数字で知る
富樫 英介 教授
八王子キャンパス
冷暖房や給排水を行うために必要なエネルギー消費量を計算・予測することで、建物の省エネルギー性能が不動産的価値に与える影響を定量的に評価する方法について研究を行っています。
このために、建物内に据え付けられた設備機器をどのように計算すればよいか、建物をとりまく確率的な事象(在室者の変動・気象の不確実性)をどのように捉えればよいかなどについて検討を行っています。
主な研究テーマ
- 建築設備の省エネ化による不動産価値の研究
- 建築設備に影響する要素のモデル化の研究
- 設備シミュレーションの並列計算化の研究
- Key Words
-
- 温熱環境
- 設備シミュレーション
- エネルギー
人間を原点に、シンプルで美しい次世代の建築と室内環境を創造
野部 達夫 教授
新宿キャンパス
建築は人間を包み込む物理的な空間です。こうした発想で建築をとらえると、人間と深く関わる建築は、自然科学と社会・人文科学の接点に存在するものであり、それが建築の難しさと面白さになっているのです。そのため、どのようなテーマから建築を見据えるときも、単に数値的な答えを求めるのではなく、人間を原点とした一つの哲学としてとらえる必要があります。こうした発想に基づき、気候風土や社会にふさわしいシンプルで美しい次世代の建築と設備システムの創造を目標に、理論から具現化の計画まで、幅広い研究活動を展開しています。
主な研究テーマ
- 次世代空調システムの研究開発
- 建築の環境エネルギー性能に関する研究
- 自然エネルギーの有効活用に関する研究
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研究室作成ホームページ
- http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~dt13006/
- Key Words
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- 快適環境
- サステナブル建築
- 空調システムデザイン
建築と生活科学の視点から環境整備を考える
藤井 里咲 准教授
八王子キャンパス
建築計画には、計画論、意匠論、事業論など様々な範囲が含まれ、主に戦後の日本において、大変多くの研究者により計画学というものがつくられてきました。現在においては、人々が空間をどのように使うのか、人のふるまいを決定づけるものは何なのか、そういった使われ方の理解を含んだ分野へと発展していると言えるでしょう。また、人の暮らしと密接に関連する建築は、私たちの生活を基盤とした生活から科学するという考え方も重要です。当研究室では、建築計画学と生活科学という 2 つの視点を大切に、より豊かな暮らしに繋がる建築とはどのようなものか調査研究から考えていきます。
主な研究テーマ
- 保育施設の環境整備に関する研究
- 子ども施設の災害対策に関する研究
- 障がい者の居住環境に関する研究
- 文教施設に関する研究 など
- Key Words
-
- 子ども施設
- 障がい者施設
- 災害対策
- 環境整備
- 生活科学
制振構造の骨組・接合部の設計法確立を目指して
松田 頼征 准教授
八王子キャンパス
制振構造は地震エネルギーを制振部材に吸収させて、揺れを抑えることで建物の骨組を損傷させないようにしており、過去の甚大な地震被害からその社会ニーズが増しています。制振構造の効果を最大限に発揮させるには、地震エネルギーを効率的に制振部材に伝える必要があります。制振部材と骨組を繋ぐ接合部が壊れてしまったり、エネルギーを伝えにくい仕組みになってると、制振の効果は発揮されにくくなるので、接合部の設計はとても重要です。しかし、制振構造の歴史は比較的新しく、その骨組と接合部に着目した研究は意外にも少ないです。本研究室では、鉄骨造の制振構造をターゲットにして実験と解析から骨組と接合部の挙動を解明し、設計法・評価法の確立に貢献していきます。
主な研究テーマ
- 鋼構造接合部の解析・設計法の確立
- 鋼構造制振建物の簡易評価に関する研究
- 複曲率曲げと軸力を受ける合成梁の挙動解明
- Key Words
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- 耐震工学
- 鋼構造建物
- 制振構造
- 接合部
- 合成梁
建築環境内部の汚染物質を検証
柳 宇 教授
新宿キャンパス
人は1日に水を1~3kg、食物を1~2kg摂取していますが、空気は10~20kgも呼吸しています。
また、現代人は約90%の時間を室内で過ごしています。そのため、室内空気が人々の健康に大きな影響を及ぼしています。本研究室では、住宅、オフィス、病院、社会福祉施設、地下街など各用途の建築物について、その環境中の細菌、かび、アレルゲン(アレルギーを引き起こす原因物質)などの汚染実態を解明し、その対策を確立するための研究を行っています。
主な研究テーマ
- 建築環境における微生物汚染実態の解明とその制御方法、および空中アレルゲンの定量
- 空気清浄機によるウィルス対策効果の検証
- 吸放湿建材におけるかびの生育特性
- Key Words
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- 建築環境
- 室内空気の質
- かび
- アレルゲン
ドームから一般住宅まで「強」と「美」を追求
山下 哲郎 教授
新宿キャンパス
古代ローマ時代から建築の大切な要素といわれてきた「強・用・美」。
建築構造学は、この「強」を担当し、地震や台風の多い日本で建築の安全に貢献。さらに構造は建築の形を決めるため、「美」の実現にも重要な役割を担ってきました。この建築構造学に、リサイクル可能な鉄骨(鋼材)を使った「綱構造」からアプローチ。綱構造は超高層ビルやドームなどの大型建造物から学校体育館、住宅まで幅広く用いられ、「強」と「美」に優れた建築を実現します。
耐震シミュレーションや実験なども行いながら、今後の綱構造建築のあり方を研究しています。
主な研究テーマ
- ドーム構造の強度解析(座屈崩壊)と設計
- 学校体育館の耐震
- 鋼材による免震、制振
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研究室作成ホームページ
- http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwd1046/
- Key Words
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- 鉄骨
- ドーム構造
- 免震・制振