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内田祥哉特任教授が日本学士院の新会員に選ばれました

 平成22年12月13日、内田祥哉特任教授(建築学科)が、ノーベル物理学賞を2008年に受賞した小林誠氏・益川敏英氏らと共に、学術上功績顕著な科学者を優遇するための機関である日本学士院の新会員に選ばれました。

 内田教授は、第2部(自然科学部門)・第5分科(工学)の新会員に選定。

 建築構法計画学の確立と普及、並びに建築生産のオープンシステムを実現するための理論構築と手法を駆使して、20世紀後半における建築生産と建築学に確固とした道筋を付けました。建築の使用者を含むさまざまな立場の人々の創造的参画を可能にしたことは、研究史上大きな貢献とされています。

【用語解説】
  • 建築構法計画学
    構法計画学は建築計画の1分野で様々な専門分野に分化された建築設計に対する知見を総合的に整理・体系化する。
  • 建築生産のオープンシステム
    建築を構成する各部分や、その設計・生産・維持保全の各プロセスに、多くの人々や組織の専門知識、技術を結集するために考えられたシステム。すなわち構造体と分離された内装・設備のサブシステムを用意して、多様な住要求に対応し、かつ長寿命化を保障する。

日本学士院

学術上功績顕著な科学者を顕彰するための機関として文部科学省に設置されており、学術の発展に寄与するための必要な事業を行うことを目的としています。明治12年に福沢諭吉を初代会長として創設された「東京学士会院」を前身とする130年の歴史を持ち、学術的な業績をもとに選定された定員138名の会員により組織されています。

内田祥哉(うちだ よしちか) プロフィール

工学院大学工学部建築学科特任教授(東京大学名誉教授・元日本建築学会会長)

◆専門分野◆
建築設計/建築構法。
建築のシステム化と建築構法を研究。その成果は超高層建築からプレファブ住宅まで、幅広く活かされ、戦後の日本の建築業界に多大な影響を与える。
建築設計においても、佐賀県立博物館、佐賀県立九州陶磁文化館で同学会賞(作品)を2度受賞。1996年度には「建築構法計画に関する一連の研究および設計活動による建築界への貢献」で同学会大賞も受賞しており、多くの人材の育成にも努めている。
主な著作
『建築生産のオープンシステム』、彰国社
『建築の生産とシステム』、住まいの図書館出版局
『現代建築の造られ方』、市ヶ谷出版社
『建築構法・第5版』、市ヶ谷出版社

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