工学院大学×建築 Vol.2

建築学部×日本の社長 上田卓司さん(株式会社フジタ 代表取締役 社長執行役員 1973年建築学科卒業)

「いいものを極める」 それが私の建築

今では授業の形態や、科目群なども変わってきているので、要望に添った授業もあると思います。それに、来春には、建築学部として新たな一歩を踏み出しさらに充実した授業を提供していくことになります。
まちづくり学科、建築学科、建築デザイン学科の3つの学科ができるんですよね。その中でも特に“まちづくり学科”は、非常に幅の広い分野ですよね。大いに興味・期待を持っています。都市計画から派生して、そこを中心に広がっていく分野ですが、“まちづくり”という大きな捉え方で考えるといっぱい勉強することがあるじゃないですか。不動産のからみ、事業そのものも知っておかなければいけないし、経営的な考え方もなければならない。文化や地域、歴史や行政、民法などの法律までありとあらゆる学問が集中する分野だけに、これに挑戦する工学院大学っていいなと私は思います。東京のまちはまだまだやらなきゃいけないことがたくさんある。地方都市も形をかえつつある。“まちづくり”は時代とともに変化していきますから。
期待されているんですね。
私も勉強をしてみたいですよ。再開発コーディネーター協会で中国や韓国、台湾の行政やまちづくりをやっている専門家と交流も始まっているので、工学院大学でまちづくりの専門の勉強をした人が世界で活躍すると期待しています。
まちづくりの専門家に言われるとうれしいですね。
まちづくりって、工学院大学の理事長でもあった、高山英華先生が先駆者のお一人ですよね。再開発コーディネーター協会なども創設されて。実は、私は平成15年に高山英華賞を受賞したんですよ。まちづくりの賞って、設計事務所やコンサルタント、行政の方がもらうことが多くて、ゼネコンの社員でもらう人は少ないんです。ゼネコンではあまりメジャーな賞ではなく、特にうちは、大半が施工、土木なので受賞しても「何それ?」みたいな。非常に憤慨しましたね。でも設計の人たちには賞の価値がわかってもらえたからよかったですが…。でも、出身大学の理事長をされた、“高山英華賞”をもらったのは、これもまた縁だなと思いましたね。
縁ですね~(しみじみ)。
さて、最後の質問となります。これまで熱い思いをいろいろお聞きしてきました、最後にずばり、あなたにとって建築とはなんですか。
すごい質問ですね。そういった感覚で考えたことがない。今の立場もあり、私も会社員なので、商売の延長線上になるような答えですが、衣食住の“住”の部分、使うとか住むというための建築。過去からずっと永遠続いていく。そのときに、住宅なら住宅、オフィスならオフィスというように、機能が時代とともに変化していくのを、読み取ってしっかりと機能を満たすものをつくっていく。西新宿の再開発のときに、最初に上がってきた設計が、デザインとしてはきれいなんですが、管理コストなどが全く反映されていないものだったんです。住む人がずっとお金を払い続けるということを考えないといけない。建物の機能をいかに極めるか。お客様の目線で見るといくらでも工夫するところはあるんです。現場の人間にも、設計がまずかったら、提案しろといっています。作るからには徹底的にいいものを、機能的にもデザイン的にも、とにかくいいものを極めていく。それが私の建築ですね。
貴重なお話ありがとうございました。

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