設計者 | 冨永祥子 |
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住所 | 愛知県弥富市楠3-33 |
面積 | 地上2階、構造/木造+鉄筋コンクリート造 敷地面積/ 65,600.71m2 建築面積/ 1,008.28m2 延床面積/ 1,242.97m2 |
掲載紙 | 「新建築」2004年3月号他 |
受賞 | JIA新人賞、グッドデザイン賞、日本建築学会作品選奨、中部建築賞他 |
- これは何の建物ですか?
- 広島に本社を持つ木材会社の名古屋事業所で、500㎡の事務室・200㎡の食堂・70㎡の会議室群が入った木造のオフィスです。
- どのようなコンセプトで建てられましたか?
- 自社製品の木材(ベイマツ集成材・無垢材)をふんだんに使い、建物そのものが商品のショールームとなる建築、そしてこれからの木構造の新しい可能性を示すような建築をめざしました。すべての部屋を大・中・小の空間に整理し、それぞれにふさわしい木材の使い方を提案しています。特に大の空間(500m2の事務室)では、小さな断面の木材で柱の無い木造空間を作るという難しい構造に挑戦しています。
- 工夫したポイントは何ですか?
- 事務室の吊り屋根は、12×15cm×長さ3mの梁材136本を並べて鋼製ケーブルを通し、力を加えて板状にしたものを11枚並べてできています。この11枚が一枚の綺麗な曲面に揃うよう、実物大の見本を作って様々な実験をしながら工事を進めました。1階中央のコンクリート造部分は防火・構造の役割を担っており、またその2階部分を屋外テラスにすることで、建物全体に風や光を取り入れやすくしています。外観はコンパクトながら内部は広々とした大らかさが感じられるオフィスです。